2005年 10月 20日
まんが日本昔話(十六人谷の思い出)
比較的ポピュラーな話から入った印象.
ところで,シリーズ中今でも強烈な印象が残っている話があるけど,あまりにマイナーなのでどうかな~?
題名は「十六人谷」
黒部の山奥であった話.
木こりを引退したおじいさんの前に若い娘が座って昔話をせがむという場面から.
若者(昔のおじいさん)が仲間16人とともに山奥に木(神木?)を切りに行くことになった.
木を切る前の晩,夢に美しい女が出てきて,
「明日木を切らないでおくれ.大きな蛇がいるけど決して殺さないでおくれ」と頼む.
次の日,若者の反対を押し切って仲間は木を切ってしまう.
出てきた蛇も殺してしまう.
その晩,仕事が終わった一行は山小屋で酒を飲んで酔いつぶれている.
若者が物音で目を覚ます.
「ズルッ,ピチャピチャ・・・」
目を凝らすと,酔いつぶれた仲間の上に何かが覆いかぶさっている.
若い娘のようだ.
「ズルッ,ピチャピチャ・・・」
娘は仲間に覆いかぶさるとその口を吸い始める.
「ズルッ,ピチャピチャ・・・」
そして次の仲間へ.
娘が離れていった仲間を見ると・・・
舌を食いちぎられ悶絶して死んでいる.
娘は次々と「ズルッ,ピチャピチャ・・・」
若者はガタガタと震え続けている.
そしてとうとう自分の番.
娘の顔が目の前に.
娘が言う.
「あんなに頼んだのに.」
「でも,あんたは生かしておいてあげる.」
「ここであったことは決して誰にも言ってはいけないよ.」
ここで若者の記憶はとぎれる.
夜が明けると小屋の中には16人の死体.
「これが十六人谷の話じゃあ.」
回想から現在のおじいさんの姿に戻る.
座って話を聴いていた娘に.
「でも,わしはあれほど美しい娘を見たことがなかった.」
「おお,お前はあの娘にそっくりじゃのう.」
しばらくして,家人がおじいさんの部屋へお茶を持ってくる.
部屋に入ると,
「ああっ,おじいさんが舌を抜かれて死んでおる.大変じゃ.」
でも,おじいさんの死顔は恍惚としておったそうじゃ.
確かこんな話だったと思うけど,さすがに細部は間違ってるかもしれない.
誰か憶えてる人います?
by dakuroh
| 2005-10-20 23:41
| 日々雑感